壮年期から始める、地域の健康づくり。
課題
人口減少・高齢化が進む椎葉村で、10年後・15年後を見据えた壮年期からの健康づくりと社会参加の仕組みが求められていました。
取り組み内容
体幹を中心とした全身トレーニング、体組成計を活用した健康指導、リモート会場の設置などを実施。
成果
第1回19名、第2回16名が参加。第2回ではリモート参加22名を実現し、大河内地区にサテライト会場を開設。20代〜60代まで幅広い世代が参加しました。
期間
2025年〜
市町村
宮崎県椎葉村
事業内容
介護予防事業
「ナバトレ」で、10年後・15年後の社会参加をつくる。
宮崎県の山間に位置する椎葉村。人口減少と高齢化が進む地域で、私たちは30〜60代を主な対象とした健康づくり・社会参加のきっかけづくりとして「ナバトレ」を始めました。
ナバトレは、単に運動するための教室ではありません。10年後、15年後の地域の姿を見据え、今のうちから健康への意識を高め、将来的な社会参加につながる習慣を育てていくための取り組みです。
未来の地域を見据えた、壮年期からの健康づくり
椎葉村では、人口減少と高齢化が進んでいます。2040年には人口約1,426人、そのうち65歳以上が741人になると予測されており、将来にわたって地域のつながりや社会参加の場を維持していくためには、新しい視点からの健康づくりが必要でした。
そこで私たちが着目したのが、現在の高齢者だけではなく、これから高齢期を迎える30〜60代の世代です。
若いうちから健康への意識を高め、運動や地域との関わりを習慣にしておくこと。それが、将来的な社会参加や健康長寿につながると考えました。
「ナバトレ」という、新しい選択肢
「ナバトレ」は、椎葉の方言で「しいたけ」を意味する「ナバ」に、変化や継続への思いを込めて名付けました。
プログラムでは、専門職の指導のもと、体幹を中心とした全身トレーニングを1時間程度実施しています。
第1回には20代から60代まで19名が参加。第2回には16名が参加し、さらに22名がリモートで参加しました。
運動をすることだけを目的にするのではなく、「健康について考える」「地域の人とつながる」「これからの自分の暮らしを考える」。そんなきっかけとなる場を目指しています。
距離という地域課題に、リモートで挑戦
椎葉村は山間地域であり、住んでいる場所によっては会場までの移動にも負担があります。
そこで第2回では、椎葉村役場から約1時間離れた大河内地区にリモート会場を設置。現地の会場とつなぐことで、距離の壁を越えて運動に参加できる仕組みを試しました。
リアル会場では体組成計を使った健康指導も行い、運動だけではなく、自身の身体や健康状態について考える機会もつくっています。
こうしたリアルとリモートを組み合わせた取り組みは、リハビリテーション資源が限られる地域においても、継続的な健康支援を届けるための一つの可能性になります。
目指しているのは、10年後・15年後の地域
ナバトレで目指しているのは、今の参加者を増やすことだけではありません。
10年後、15年後に、現在の40代・50代の方々が地域の通いの場や社会活動に自然に参加できるよう、その土台を今からつくっていくこと。
そのために、運動習慣の定着だけでなく、健康リテラシーの向上や特定健診・特定保健指導への接続、地域のキーマンの発掘・育成など、健康づくりと社会参加をつなぐ仕組みを段階的に構築していきます。
将来的には、椎葉村のようにリハビリテーション資源が限られた地域でも、リモートによるフォローアップを活用しながら健康づくりを継続できる「椎葉モデル」の確立を目指しています。
ナバトレは、地域の未来をつくるための小さな一歩です。